エゾヤマザクラとは?北海道定番の桜は濃いピンクが可愛い!
GW中に札幌市へ観光をした方は、「エゾヤマザクラ」という聞きなれない桜の品種に驚くことでしょう。本州でよくみかけるソメイヨシノとは雰囲気が違っていて、より野生的な魅力があります。
エゾヤマザクラを初めて見て、詳細を知りたくなった人のために、品種の特徴を紹介します。またGW中にエゾヤマザクラが見られるおすすめスポットも紹介します。
エゾヤマザクラとは?
農試公園のエゾヤマザクラ
エゾヤマザクラは、別名「オオヤマザクラ」とも呼ばれています。北海道ではなじみが深い桜の種類で、耐寒性が高く北海道の幅広い地域で見ることができます。
野生種の桜で野山にも咲いている
北海道でエゾヤマザクラは、公園の樹木として植えられているほか、野山でも自然に見ることができます。エゾヤマザクラは野生種の一種のため、ソメイヨシノと比べて力強い印象です。
日本でなじみ深いソメイヨシノは、自力で繁殖できません。オオシマザクラとエドヒガンザクラを交配させたもので、街で見られるものはすべて接ぎ木や挿し木で増やしています。
一方でエゾヤマザクラは野生種のため、自力で繁殖が可能です。札幌市は周辺に山が多い地域で、春になると山にエゾヤマザクラが咲いている様子も見ることができます。
札幌市で山に咲くエゾヤマザクラを鑑賞したいときは、藻岩山登山がおすすめ。登山の様子は、下記記事で詳しく紹介しています。
濃いピンク色の花をつけるエゾヤマザクラ
ソメイヨシノの花は、ごく薄いピンク色をしています。多数ソメイヨシノが植えられている場所に行くと、一面が淡い色に包まれ幻想的な雰囲気が印象的ですよね。
一方でエゾヤマザクラは、本州の桜と比べて濃いピンク色をしています。エゾヤマザクラは四国でも自生していますが、北海道のように冬に気温が下がる地域のほうが、花の色が濃くなるようです。
エゾヤマザクラは、濃いピンク色になることから別名「ベニヤマザクラ」という名前でも呼ばれています。
エゾヤマザクラは葉と花が同時に開く
農試公園のエゾヤマザクラ
ソメイヨシノは開花時期に花だけになるのに対し、エゾヤマザクラは花と葉が同時に開きます。花が咲く時期には、枝の先に赤茶色の新芽も出ているのが特徴です。
エゾヤマザクラの葉は、秋になると赤く紅葉します。春の花の様子や、秋の紅葉の様子もいい樹木なため、昔はよく庭木としても植えられていました。
しかしエゾヤマザクラは成長すると20mにもなる木のため、最近は庭木として植えている家庭は減ってきました。我が家の近くにもかなり大きな桜が数本植えられているお宅があったのですが、最近邪魔になったのか切り倒してしまったようです。
エゾヤマザクラが庭に植えられていると地域の人の憩いの場としても活躍する一方で、最近は「邪魔だから」「花弁が落ちるから」などといった理由で切られている家庭も少なくないようです。
エゾヤマザクラが見られるおすすめスポット
旭山記念公園のエゾヤマザクラ
北海道でエゾヤマザクラが見られるスポットは、次のようなものがあります。
- 二十間道路桜並木(静内)
- 子野日公園(厚岸町)
- 円山公園(札幌市)
- 旭山記念公園(札幌市)
- 小樽手宮公園(小樽市)
中でも北海道で有名なのが、静内の二十間道路桜並木でしょう。道路の両脇には約3,000本ものエゾヤマザクラが植えられており、7kmにもわたって桜を鑑賞できます。
また将来注目したいのが、新川通の桜並木です。北区から手稲区まで続く桜並木を作成中で、合計10.5kmと北海道でもナンバー1規模になる予定です。
新川桜並木は1998年より始まったようですが、2020年現在では西区八軒周辺しか桜の木が咲いていません。新川通を車で走行してみると、何度も枯れては植え替えている姿がありました。もしかしたら手稲区方面は潮風もあって、根付きにくいのかもしれません。
札幌市なら円山公園の桜が有名
札幌市でエゾヤマザクラが見られるスポットとして有名なのが、円山公園の桜です。円山動物園も併設する場所で、GW中には花見客でにぎわいます。
北海道の花見は、本州とは事情が違うので驚かれる方もいるかもしれません。花見の時期になると、桜の木の下でジンギスカンパーティーが開かれているのです。
ジンギスカンを焼いている様子を見ると、桜を見ている人は少ない・・・。それでも温かい季節が短い北海道では、春を思いっきり楽しんでいます。
名称 | 円山公園 |
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桜の本数 | 約160本 |
桜の種類 | エゾヤマザクラ、ソメイヨシノなど |
焼き肉 | コンロ貸し出しあり |
住所 | 札幌市中央区宮ヶ丘 |
URL | http://www.sapporo-park.or.jp/maruyama/ |
地図 |
子育て家庭なら農試公園の桜がおすすめ
「子どもがいるからジンギスカンパーティーはちょっと・・」と考える方は、子ども連れで行きやすい、農試公園がおすすめ。公園内で火を使うことは禁止されているので、ジンギスカンを食べている人も居なければ、お酒を飲んでいる人もいません。
農試公園では、桜を純粋に鑑賞する目的の人が多い様子。桜を写真に撮る人も多く、家族連れから若い女性も訪れています。
ちょうどGW中に農試公園に行ってみた様子は、下記記事からチェックできます。
名称 | 農試公園 |
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桜の本数 | 不明 |
桜の種類 | エゾヤマザクラ、ソメイヨシノなど |
焼き肉 | 禁止 |
住所 | 札幌市西区八軒5条西6丁目95-21 |
URL | https://noushi-park.jp/http://www.sapporo-park.or.jp/maruyama/ |
地図 |
GW中の札幌観光はエゾヤマザクラを見に行こう
札幌市は、ちょうどGW中にエゾヤマザクラが開花します。大型連休と桜の開花が重なるため、春を楽しみに札幌へ訪れる方も多いようです。
札幌のGWは冬のコートを脱ぎ、春のコートに着替える時期。温かい陽気が感じられ、桜を見ながら公園を散策すると気持ちいいですよ。
エゾヤマザクラを見たことがない方は、紹介した観光スポットに出かけてみてください。
また北海道の人にしてみれば「エゾヤマザクラよりソメイヨシノが見たい」「エゾヤマザクラは葉が出るから嫌い」と思うかもしれません。でもエゾヤマザクラは野性味あふれていて、ピンク色が濃く、1本ずつの表情が違うのも魅力。改めて見ると意外と素敵で、私は好きです。
北海道に住んでいる方も、春になったらエゾヤマザクラを見に行きましょう。