根雪とは?札幌ではいつからいつまでなのか?
北海道に住んでいると「根雪」という言葉をよく聞きます。道外に住んでいる人からすると「根雪って何?」と思いますよね。
札幌に住んでいるとニュースや日常会話でも聞こえてくる、「根雪」の定義について解説していきます。北海道の長い冬を乗り切るため、根雪のことを理解してみましょう。
根雪とは?
「根雪」とは雪が根付いて溶けない様子のことです。
札幌の場合は、11月や12月に初雪が見られ、12月になると雪が積もる日も出てきます。しかし雪が降ってもまだ溶けたり積もったりを繰り返しています。
根雪とは雪が溶けない様子で、根雪になる時期はその年によって異なります。
根雪の定義は「積雪が30日以上続く状態」のこと
根雪は雪国に住む方の感覚で使われている傾向があります。明確な定義は存在しておらず、地域によっても認識は変わるようです。
一般的に、根雪の定義は「積雪が30日以上続く状態」を示します。
札幌に住んでいる人の会話から判断すると、「雪が溶けなくなった」「道路が圧雪になっている」という感覚です。日常から明確に「30日常の積雪が続いた」と判断しているわけではありません。
気象用語では「長期積雪」という
根雪は、気象用語で「長期積雪」といいます。長期積雪も「積雪が30日以上続いたとき」なので、根雪と長期積雪は同義語です。
札幌では気象観測地が設けられ、観測地の積雪が30日以上続いているかで判断されています。
「根雪」とは、積雪状態が長期間続く状態のことです。気象庁では「長期積雪」と呼んでおり、30日以上積雪状態が継続した状態のことをいいます(ただし、条件によっては、途中で積雪の無い期間があっても「継続」とする場合があります)。出典:札幌管区気象台
札幌の根雪はいつからいつまで?
北海道の中でも札幌は、日本海側に面しています。日本海側に面している地域は豪雪になりやすく、札幌市は都市部で雪が多い地域として知られています。
同じく札幌管区気象台の情報から、札幌で根雪がいつからいつまでなのか調べてみました。
道北は根雪が早い
出典:札幌管区気象台
根雪になるためには、外の気温が下がる必要があります。外気温が0度前後では雪が溶ける場所も出てくるため、まだ根雪にはなりません。
また根雪になるには、ある程度の積雪量も必要となってきます。北海道の中でも気温が下がりやすい道北は、北海道の中でも早くに根雪が見られています。道北では11月22日が、根雪の平均とされているようです。
札幌の根雪は12月4日から
道央に位置する札幌市では、根雪のはじまりは12月4日からとされています。札幌では12月上旬から根雪となりやすいため、11月でそろそろ冬靴に取り替える時期です。
また自家用車を運転する方は、10月には夏用タイヤからスタットレスタイヤに取り替える必要があります。自転車も10月ならまだ乗る人はいますが、11月になると気温も下がってくるため避けるのが無難です。
札幌の根雪は4月3日まで
同じく札幌管区気象台の情報によると、札幌の根雪は4月3日までとされています。
札幌で道路が圧雪になるのは、12月4日~4月3日までと長期間にわたります。最近は道路がアイスバーンになるのを避けるため、融雪剤をまいて溶かしているため、場所によっては4月になれば雪がないところもあります。
また地域では雪解けを促すため、パートナーシップで排雪作業もしています。パートナーシップとは、地域の人たちがお金を少しずつ出し合い、業者に道路の排泄を依頼する制度のことです。
札幌市自体もパートナーシップの利用を促していて、利用する地域に費用の助成もおこなっています。地域で排雪作業をすると、道路の雪が溶けやすくなり、積雪ゼロになる日が早まります。
札幌では根雪が4ヶ月間続く
1年の12ヶ月のうち、札幌では4ヶ月間も根雪が続いています。雪と長く付き合う地域だからこそ、日常的にも「根雪」という言葉を使っているのでしょう。
根雪であたりが雪で覆われるようになると、北海道の人たちはなぜか「温かい」と言います。気温が下がっているはずなので寒いのですが、気持ち的に温かく感じているだけなんですね。
北海道の人は、雪が積もらず道路が見えていると「寒々しい・・・」と感じて、積雪が見られて本格的な冬になると「温かい」気分になるんです。おそらく本格的な冬になるまでは服装も薄いもので、本格的な冬になるとたくさん着こむからなのでしょう。
また札幌は雪が多い地域で、本格的な冬になると周りが雪の壁で覆われて、風を遮る効果もあるのかもしれません。テレビで「根雪」の言葉が聞こえ始めたら、そろそろ本格的な冬支度が必要ですね。